新型コロナウイルスの流行で、望まない妊娠にかかわる相談が若い女性から増えているとして、市民団体「緊急避妊薬の薬局での入手を実現する市民プロジェクト」が7月、要望書と6万7千人の署名を加藤勝信厚生労働相に提出した。緊急避妊薬を購入しやすくすることなどを求めている。
緊急避妊薬は、性交から72時間以内に服用することで、高い確率で望まない妊娠を防ぐことができる。プロジェクトによると、米国やフランスなど世界90カ国以上では薬局で処方箋(しょほうせん)なしで購入できる。だが、国内では購入には医師の処方箋が必要だ。厚労省は昨年、オンライン診療での処方を認める方針を決めたが、適切な避妊がされなくなるなどの意見があり、近くに受診可能な医療機関がなかったり、心理的不安で受診できなかったりする女性に限定された。
要望書は、女性が緊急避妊薬を使うのを断念していたり、安全性を担保できない薬がネットを通じて売買されていたりする現状があると指摘。処方箋がなくても緊急避妊薬を薬局で購入できるようにすることや、対面・オンラインにかかわらず受診しやすい体制を整備することなどを求めている。
署名は2018年からインター…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル